スズメバチ属には、オオスズメバチから小型のキイロスズメバチまで、姿の異なるが含まれます。木の繊維をかみ砕いて紙のような巣を作り、成虫は樹液や花の蜜を利用し、幼虫には昆虫を運びます。巣の近くでは防衛行動が強くなるため、近づかずに専門機関へ相談するのが安全です。

このグループの生き物

オオスズメバチVespa mandarinia

非常に大きく、幅広い橙色の頭と太い腹部の帯が目立ちます。

ツマアカスズメバチVespa velutina

全体に黒っぽく、脚先が黄色で腹部先端が橙色です。日本では対馬に定着したです。

モンスズメバチVespa crabro

褐色の頭と胸、黄黒の腹部をもち、樹洞などに営巣します。

ヒメスズメバチVespa ducalis

オオスズメバチより小さく、腹部の前半が黒く見えます。

コガタスズメバチVespa analis

オオスズメバチに似ますが小さく、腹部先端近くの黄色い帯が目立ちます。

キイロスズメバチVespa simillima

黄黒の模様が細かく、比較的小型です。木の枝や建物に丸い紙の巣を作ります。

姿・形

見分けるポイント
太い体と大きな頭をもち、腹部には黒・褐色・黄色・橙色の帯があります。種を見分けるときは、顔、脚の色、腹部先端の模様、大きさを組み合わせて見ます。

間違えやすい生き物

クロスズメバチ属Vespula

多くはスズメバチ属より小さく、体が短く詰まって見えます。顔と腹部の模様、全体の大きさを一緒に確認します。

間違えやすい理由黄黒の縞があり、集団で暮らすため似て見えます。

アシナガバチ属Polistes

腰が細く、飛ぶときに長い脚が下へ垂れて見えます。巣は外皮がなく、六角形の巣房が見えることが多いです。

間違えやすい理由家の周りに紙の巣を作る大型のハチだからです。

すむ場所

よく見られる場所
  • 森林
  • 里山
  • 都市の緑地
  • 建物周辺
分布
スズメバチ属の多くの種はアジアに自然分布しますが、モンスズメバチのようにヨーロッパにもすむ種や、北アフリカにもすむ種がいます。日本には複数の在来種が生息し、外来のツマアカスズメバチは対馬で定着しています。
好む環境
種によって地中、木のうろ、枝先、軒下など巣を作る場所が異なります。巣の位置だけで種を決めることはできません。
記録される時期

一年中、毎年記録されています · 記録が特に多いのは9〜10月

日本での観察2,188件・10年分 · 参考

暮らし

食べ物
成虫は花の蜜や樹液などの糖分を利用します。働きバチは昆虫を捕らえ、かみ砕いて幼虫に運びます。
活動
温帯では春に女王バチが巣を始め、夏から秋にかけて群れが大きくなります。晩秋には新しい女王バチがし、古い群れは終わる種が多いです。
群れの暮らし
女王バチと多数の働きバチが役割を分ける社会性昆虫です。
冬越し
温帯では交尾を終えた新女王が落ち葉の下や土中などで越冬します。

繁殖と一生

増え方
交尾を終えた女王バチが冬を越し、春に一匹で最初の巣の部屋を作って卵を産みます。最初の働きバチが成虫になると、餌集めと巣作りを引き継ぎます。
巣
かみ砕いた木の繊維で多層の紙の巣を作ります。巣の場所と外形は種によって異なります。

名前と分類

グループの名前
スズメバチ属(Vespa)にはオオスズメバチやキイロスズメバチなどが入ります。日常語の「スズメバチ」は、この属以外の大型のハチにも広く使われることがあります。
含まれる種の数
2020年の世界的な分類研究では、スズメバチ属に22種が認められています。

保全状況

脅威
ツマアカスズメバチは2012年に対馬で国内初確認され、2015年に特定外来生物へ指定されました。生態系、養蜂、人への影響を抑えるため駆除が続いています。

文化と話題

文化と話題
  • 巣を見つけても自分で近づかず、自治体や専門業者へ相談するのが安全です。
スズメバチ属(Vespa)— 見分け方・生息地・似た種 | Moeyo