タイリクアキアカネは、大陸に広く分布するアキアカネの近縁種で、日本では秋の後半に北西の季節風に乗って大陸から飛んでくる「」として知られています。各地で記録されますが、幼虫は見つかっておらず、国内では繁殖していないと考えられています。

姿・形

姿
体長29〜34mmほどの小型の赤トンボです。オスの腹部は平たい橙赤色で、先に向かってやや幅が広くなり、両脇に水滴形の黒い斑点が並びます。

間違えやすい生き物

アキアカネSympetrum frequens

アキアカネのほうがやや大きく(体長約40mm、本種は約30mm)、胸の黒い条が太いとされますが、写真だけで見分けるのは難しいです。大陸から飛来する朝鮮型のアキアカネは胸の黒条が細く本種に似ていて、確実にはDNAで調べます。

間違えやすい理由ごく近縁で、両種の雑種も見つかっています。

ノシメトンボSympetrum infuscatum

ノシメトンボは翅の先に褐色の斑があり、体もより大きいです(37〜52mm)。オスの腹部も鮮やかな赤にはならず、暗い赤みを帯びる程度です。

間違えやすい理由秋に水田などで見られる赤トンボの仲間です。

すむ場所

よく見られる場所
  • 水田
  • 湿地
分布
西ヨーロッパから朝鮮半島まで、ユーラシアの温帯に分布します。日本では大陸から飛来した個体が記録されています。
好む環境
ヨーロッパでは、秋に干上がり春の終わりに再び水がたまる浅い水域や、水田・貯水池で繁殖します。
移動
日本で見られるのは主に、秋の後半に大陸から季節風で吹き寄せられた個体です。

名前と分類

名前について
アキアカネ(S. frequens)とは遺伝的な違いがごく小さく、交雑も確認されています。2023年の韓国の研究は、朝鮮半島の個体群をすべて本種にまとめましたが、日本の個体群を別種として扱い続けるかどうかはさらに調べる必要があるとしています。

保全状況

IUCNレッドリスト
LC低懸念絶滅のおそれは低いです
現状
ヨーロッパでは土地利用の集約化や伝統的な農業の衰退で減っており、ヨーロッパのレッドリストで危急と評価されています。

ほかの生き物も見てみる

出会った生き物を記録して、集めていこう

写真を残すと日付や場所と一緒に整理され、地域のアルバムを一種ずつ埋めていけます。

タイリクアキアカネ(Sympetrum depressiusculum)— 見分け方・生息地・似た種 | Moeyo