サクラ属とも呼ばれる広い意味のスモモ属には、スモモだけでなく、サクラ、モモ、ウメ、アンズ、アーモンドも含まれます。日本では花見のサクラと、果実を育てるモモやウメを身近に見られます。花だけでなく、葉、樹皮、花の付き方、果実を合わせて見ると見分けやすくなります。

このグループの生き物

モモPrunus persica

細長い葉と大きな桃色の花が目立つ果樹で、花を観賞する品種もあります。

ヤマザクラPrunus jamasakura

日本を代表する野生のサクラで、花と赤みのある若葉がほぼ同時に開く姿が手掛かりです。

アンズPrunus armeniaca

葉より先に淡い花が咲き、初夏に黄橙色のが熟します。

ソメイヨシノPrunus × yedoensis

公園や街路でよく植えられ、葉が開く前に淡い花がまとまって咲きます。

サトザクラ類(園芸種)Prunus serrulata

この名は複数の栽培系統を含む園芸上の呼び名です。写真では品種まで絞れないことがあります。

ベニヤマザクラPrunus sargentii

北海道や本州中部以北の山地で見られ、濃い桃色の花と赤みのある若葉が目立ちます。

ウメPrunus mume

冬の終わりから早春に香りのある花が葉より先に咲き、花梅と実梅の多くの品種があります。

スモモPrunus salicina

中国原産で日本でも植えられる果樹です。栽培品種には7月ごろ丸い実が熟すものがあります。

姿・形

育つ姿
多くはの低木または高木です。根元から枝を増やして茂みを作る種と、一本の幹で大きくなる種があります。
花
花が一輪ずつ付く種、小さな束になる種、長い茎に沿って花が並ぶ種があります。花と葉が出る順番も見分ける手掛かりです。
実
多くの種は核果をつけ、果肉または乾いた外側の中に硬い核と一個の種子があります。
見分けるポイント
葉はふつう枝に交互につき、縁はギザギザしています。白または桃色の花にはふつう花びらが5枚あり、雄しべがたくさん見えます。果実は中央に硬い核が一つある核果です。ウメ、モモ、サクラは花の咲く時期が重なることがありますが、花の柄、、葉の出方、樹皮を見ると区別しやすくなります。

間違えやすい生き物

リンゴ属Malus

リンゴ属の果実には複数の種子室があり、先端に星形の花のあとが残ります。スモモ属の果実は中央に硬い核が一つあります。

間違えやすい理由白や桃色で花びらが5枚ある花と、縁がギザギザした葉が似ています。

ナシ属Pyrus

ナシ属の果実には複数の種子が入り、花の反対側に花のあとが残ります。スモモ属の果実には硬い核が一つあります。

間違えやすい理由春に多数の白い花を咲かせ、雄しべが多い点が似ています。

すむ場所

よく見られる場所
  • 山地林
  • 林縁
  • 里山
  • 果樹園・公園
分布
スモモ属は世界に広く分布します。日本ではヤマザクラ(Prunus jamasakura)やベニヤマザクラ(Prunus sargentii)などの野生種と、モモ、ウメ、アンズ、スモモ、サトザクラ類などの栽培植物が身近です。
好む環境
種によって寒さや湿り気への強さが大きく異なります。日当たりのよい場所で育つ果樹もあれば、山地林に生えるサクラ類やウワミズザクラ類もあります。

育て方

増やし方
果樹や花木の園芸品種は、特徴を保つためや挿し木で増やすことがあります。
毒性
多くのスモモ属植物の葉、茎、種子にはが含まれます。食用果樹でも果肉と砕いた種子の安全性は同じではありません。

名前と分類

名前について
サクラ類をCerasus、ウワミズザクラ類をPadusとしてスモモ属から分ける見方もあります。
品種といろいろな姿
サトザクラ類、枝垂れ形、八重咲き、紅葉・紫葉の品種など多くの園芸品種があります。園芸木は写真だけで種や品種を決めにくいことがあります。
スモモ属(Prunus)— 見分け方・生息地・似た種 | Moeyo