ルリタテハは黒褐色の翅に瑠璃色の帯が走るタテハチョウで、翅の表側だけなら日本に似た種はいません。成虫で冬を越すので、早春にはキタテハなどと並んでいち早く飛び始めます。翅を閉じると樹皮や落ち葉のような裏面になり、見つけにくくなります。
姿・形
- 姿
- は25〜45mmほどです。黒褐色の地に瑠璃色の帯があり、前翅の先端で帯が途切れて白い斑点になります。雌雄はほぼ同じ色ですが、メスは翅と帯がやや幅広くなる傾向があります。翅の裏は灰褐色で、樹皮や落ち葉に似た模様です。
すむ場所
- よく見られる場所
- 森林
- 林縁
- 都市の公園・緑地
- 分布
- 日本では北海道南部から南西諸島にかけて広く分布します。国外では東アジアから南アジア、東南アジアにかけて広く分布します。
暮らし
- 食べ物
- 花にはあまり来ず、雑木林の樹液や獣の糞に集まります。人里ではヤナギ並木の樹液に来る姿も見られます。
- 活動
- 力強く素早く飛びます。オスは縄張りを持ち、見晴らしのよい場所で翅を広げて止まり、近づく他のオスを激しく追い払います。
- 冬越し
- 成虫で越冬します。
繁殖と一生
- 繁殖期
- 暖かい地域では年2〜3回(6〜7月、8月、10月)、寒い地域では年1回(8〜9月)新しい成虫が現れます。
- 幼虫
- 暗い紫黒色の体に、黄白色のとげ状の突起が並びます。とげに毒はありません。幼虫の間はずっと食草の葉の裏で過ごします。
- 幼虫の食草
- 幼虫はサルトリイバラのほか、ホトトギス類やユリ類の葉を食べます。
名前と分類
- 名前について
- 日本には種子島・屋久島以北の本土と、トカラ列島以南の南西諸島亜種の2つが分布します。このほか、台湾の亜種が与那国島に飛来した記録があります。
文化と話題
- 文化と話題
- 本土亜種の学名 nojaponicum は、水色の帯がゆるく曲がってカタカナの「ノ」の字に見えることにちなみます。
- 属名 Kaniska はクシャーナ朝のカニシカ王、種小名 canace はギリシア神話のカナケーに由来します。
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