モクレン属は、コブシやハクモクレンなど、大きな花をつける木の仲間です。ハクモクレンは葉より先に咲き、オオヤマレンゲ類は初夏に葉の間で咲きます。花びらとがくの区別がつきにくく、花の中心に多くの雄しべと雌しべが集まり、実は松かさのようにまとまります。

このグループの生き物

コブシMagnolia kobus

北海道から九州に分布し、3~4月に葉より先に白花を開きます。花の下の小さな葉も手がかりです。

ハクモクレンMagnolia denudata

中国原産の植栽種で、3月ごろ葉より先に上向きの大きな白花を開きます。

シモクレンMagnolia liliiflora

中国原産で庭や公園に植えられ、早春に紅紫色の花をつけます。

オオバオオヤマレンゲMagnolia sieboldii

朝鮮半島のものを指す名で、日本では庭園に植えられます。日本に自生するオオヤマレンゲとは分けて扱われます。

タイサンボクMagnolia grandiflora

北米原産の常緑高木で、厚く光沢のある葉と大きな芳香のある白花が目立ちます。

姿・形

育つ姿
低木から高木まであり、との両方があります。
花
白、桃色、紅紫色、黄緑色などの花があり、葉より先に咲く種と葉が出てから咲く種があります。
花の時期
日本ではハクモクレンが3月、コブシが3~4月ごろに咲き、オオヤマレンゲ類は5~7月ごろに咲きます。
実
多数の小さな果実が集まった松かさ状のをつくり、熟すと赤や橙色の種子が現れる種が多いです。
見分けるポイント
大きな花が1個ずつつき、多数の、雄しべ、雌しべが中央の軸に集まります。毛に覆われた冬芽と、花後の細長い集合果も見分ける手がかりです。

間違えやすい生き物

ユリノキ属Liriodendron

ユリノキ属は先端を切ったように四つに分かれた葉をつけます。モクレン属には切れ込みのない葉が多いので、葉を近くで見ると区別できます。

間違えやすい理由同じモクレン科で、チューリップ形の大きな花をつけます。

すむ場所

よく見られる場所
  • 山地林・里山
  • 公園・街路
  • 庭・寺社
分布
モクレン属はアジアと南北アメリカに広く分布します。日本にはコブシやホオノキなどの自生種があり、ハクモクレン、シモクレン、タイサンボクなども植栽されています。
好む環境
落葉性で寒さに強い種から、暖地向きの常緑種まであります。

名前と分類

名前について
以前 Michelia として分けた植物をモクレン属に含めるかは、学者によって見方が異なります。
グループの名前
モクレン属はコブシやハクモクレンなどを含む仲間です。日本語の「モクレン」は狭くはシモクレン(Magnolia liliiflora)を指し、属全体とは範囲が違います。
含まれる種の数
広くまとめる分類では、世界に372種が認められています。

保全状況

保全状況
日本自生のオオヤマレンゲ(Magnolia sieboldii subsp. japonica)は、愛媛県と石川県のレッドリストに載っています。

文化と話題

文化と話題
  • 日本の俳句では、モクレンとハクモクレンの花は春を表す季語として使われます。
モクレン属(Magnolia)— 見分け方・生息地・似た種 | Moeyo