トンボ亜目はがっしりした体の昆虫の仲間で、池や水田、湿地、川などの水辺で見られます。多くの種は止まると4枚の翅を横に広げます。成虫も水中の幼虫も、ほかの動物を捕らえて食べます。

このグループの生き物

シオカラトンボOrthetrum albistylum

日本各地の池、湿地、水田などで5~10月ごろに見られます。成熟した雄は腹部に青白い粉を帯び、雌や未成熟個体は黄褐色です。

シオヤトンボOrthetrum japonicum

春から初夏の湿地や浅い池で見やすい種です。シオカラトンボより早い時期に現れ、腹部が短く太く見えます。

ウスバキトンボPantala flavescens

暖かい季節に各地へ移動して現れる黄褐色のトンボです。長く飛び続け、なかなか止まらない姿が目立ちます。

マユタテアカネSympetrum eroticum

夏から秋に池や湿地の周辺で見られます。顔面にある眉状の黒い斑点を写すと、ほかのアカネ類と比べやすいです。

コオニヤンマSieboldius albardae

河川周辺で見られる大型種です。オニヤンマより頭が小さく、後脚が長く、腹端がやや広がって見えます。

オオシオカラトンボOrthetrum melania

池や湿地で見られ、シオカラトンボより一回り大きく見えます。後翅の付け根にある黒褐色の斑紋がよい手掛かりです。

姿・形

姿
大きな、長い腹部、網目状の筋がある二対の翅が目立ちます。色や模様は種、雌雄、成熟度によって変わります。
見分けるポイント
多くは体が太めで、後翅の付け根が前翅より広いです。止まると翅を横に開く種が多いですが、サナエトンボ類のように複眼が離れた仲間もいるため、一つの特徴だけでは決められません。

間違えやすい生き物

イトトンボ亜目Zygoptera

イトトンボ類は多くが細身で、左右の複眼が広く離れています。翅を腹部の上で閉じて休む種が多いですが、翅を開く種もいるため体つきと目も一緒に見ます。

間違えやすい理由どちらも水辺に多く、長い腹部と網目状の四枚の翅があります。

すむ場所

よく見られる場所
  • 池・湿地
  • 水田・水たまり
  • 河川・渓流
分布
南極を除く世界各地に分布し、日本でも平地の池から山地の渓流までさまざまな水辺で見られます。
好む環境
卵と幼虫の時期を水辺で過ごすため、繁殖には水域が必要です。成虫は草地や林縁まで離れて餌を探すこともあります。

暮らし

食べ物
成虫は飛ぶ小昆虫を脚で捕らえます。水中の幼虫もほかの水生動物を捕食します。
活動
成虫は主に昼間に活動し、水辺を巡回したり止まり場から獲物へ飛び出したりします。
冬越し
越冬する段階は種によって異なり、卵または幼虫で冬を越すものがいます。

繁殖と一生

増え方
雌は種によって水面に卵を落としたり、水草や湿った地面に産み付けたりします。
幼虫
幼虫は水中で何度も脱皮して育ちます。成長すると水上の茎や石へ上がり、して成虫になります。

名前と分類

名前について
トンボ亜目はふつう「トンボ」と呼ばれますが、日常語のトンボはイトトンボ類まで広く指すことがあります。
グループの名前
トンボ亜目は「不均翅亜目」とも呼ばれます。
含まれる種の数
2010年の整理では世界に約3,000種が知られています。日本には池や沼にすむシオカラトンボ類から流れのある川にすむサナエトンボ類まで多様な種がいます。

保全状況

脅威
湿地や河川の改変、水質の悪化は、水中で育つ時期の生息場所を失わせることがあります。

文化と話題

文化と話題
  • 日本では「蜻蛉」が俳句の秋の季語として使われますが、実際の出現期は種によって春から秋まで異なります。
トンボ亜目(Anisoptera)— 見分け方・生息地・似た種 | Moeyo