カエデ属は、日本の山地の林や沢沿いで見られる木の仲間です。秋には葉が黄、橙、赤などに変わりますが、すべての種の葉が手のひら形とは限りません。葉が向かい合って付き、翼のある実が二つ一組になることが見分ける手がかりです。

このグループの生き物

イロハモミジAcer palmatum

本州の関東以西、四国、九州などに自生し、庭園や公園にも多い代表的なモミジです。

トウカエデAcer buergerianum

中国原産で、日本では街路樹や庭木としてよく植えられます。三つに浅く裂ける葉が目印です。

トネリコバノカエデAcer negundo

北米原産の外来種で、公園などに植えられます。に分かれた葉がほかの多くのカエデと違います。

イタヤカエデAcer pictum

日本の山地に見られる自生種です。葉の裂片の縁がなめらかなことが多いです。

姿・形

育つ姿
落葉性の高木、小高木、低木があり、林の上層をつくる種から庭木になる小型種までさまざまです。
葉
葉は切れ込みのないものから三裂、五裂、多裂まで変化に富みます。紅葉の色も黄、橙、赤など種と環境によって違います。
花
花は小さく、春に葉と同じころ咲く種が多いです。雄花と雌花の付き方は種によって違います。
実
代表的な実は二つ一組のです。熟して落ちるときに回転する姿が見られます。
見分けるポイント
多くの種では葉と冬芽がし、二つの翼果が対になって実ります。葉が深く裂けない種や、トネリコバノカエデのように小葉に分かれる種もあります。

間違えやすい生き物

フウ属Liquidambar

フウ属は葉が互い違いに付き、丸い実ができます。カエデ属は葉が向かい合って付き、翼のある実が二つ一組になります。

間違えやすい理由モミジバフウなどは、切れ込んだ葉と紅葉がカエデに似ています。

すむ場所

よく見られる場所
  • 山地の林
  • 沢沿い
  • 庭園・公園
分布
カエデ属は北半球の温帯を中心に広がり、日本にはおよそ26種があるとされています。日本の自生種に加え、トウカエデ(Acer buergerianum)やトネリコバノカエデ(Acer negundo)などの外来種も植えられています。日本固有で分布が限られるハナノキもあります。
好む環境
涼しい山地を好む種、沢沿いに多い種、都市でも育つ種があり、適した環境は種ごとに違います。

繁殖と一生

種の広がり方
薄い翼が風を受け、種子が親木から離れた場所へ運ばれます。

育て方

増やし方
野生では主に種子で増え、園芸品種では接ぎ木や挿し木も使われます。

名前と分類

名前について
以前はカエデ科とされましたが、現在広く使われる分類ではムクロジ科に含まれます。カラコギカエデは Acer ginnala var. aidzuense とも呼ばれました。
グループの名前
カエデ属はAcer全体の正式な呼び方です。日常語の「モミジ」は紅葉そのものや、とくにイロハモミジの仲間を指すことがあり、カエデ属と完全に同じ範囲ではありません。
含まれる種の数
世界には約155種のカエデが知られています。

文化と話題

文化と話題
  • 紅葉狩りではカエデ類が主役になることが多く、寺社や庭園の景観にも深く結び付いています。
  • 「カエデ」は葉をカエルの手に見立てた「かえるで」が変化した名だといわれます。
カエデ属(Acer)— 見分け方・生息地・似た種 | Moeyo