ヤナギ属は日本各地の川辺や湿地、山地に生える木の仲間で、大きな木から地面をはう低い木までさまざまです。早春に銀白色の花の集まりをつけるネコヤナギや、枝が長く垂れるシダレヤナギが含まれます。種類を見分けるには、葉や冬芽、小さな花が集まった形、毛の有無を合わせて見ます。

このグループの生き物

シダレヤナギSalix babylonica

水辺や公園に植えられ、細い枝が長く垂れます。日本では外来種として扱われます。

バッコヤナギSalix caprea

山地で見られる木で、幅広い葉と早春の太いが目立ちます。

ネコヤナギSalix gracilistyla

北海道から九州の河岸に生え、葉が出る前の銀白色の花穂が特徴です。

イヌコリヤナギSalix integra

湿地や水辺に生える低木です。細い葉と株立ちする姿を一緒に見ます。

オオタチヤナギSalix pierotii

河岸に立つ高木です。ネコヤナギより大きくなり、細長い葉をつけます。

マルバヤナギSalix chaenomeloides

川辺に生える高木で、名のとおりほかのヤナギより葉が幅広く見えます。

姿・形

育つ姿
落葉性の高木、低木、地面をはう小低木があります。枝が長く垂れるのはシダレヤナギなど一部の姿です。
花
葉より先、または葉とほぼ同時に花穂を出す種が多いです。ネコヤナギは日本の早春を知らせる代表的な植物です。
見分けるポイント
葉はふつうし、冬芽は一枚のに包まれます。小さな花が花穂に集まり、多くの種は雄花と雌花が別々の株につくです。

間違えやすい生き物

ヤマナラシ属Populus

冬芽を見ると、ヤナギ属はふつう一枚の芽鱗に包まれます。ヤマナラシ属は複数の芽鱗が重なります。

間違えやすい理由同じヤナギ科で、水辺に生える種類もあります。

すむ場所

よく見られる場所
  • 河岸
  • 湿地
  • 山地の湿った場所
分布
日本各地の河川や湿地、山地に分布します。2000年の日本産分類群の整理では、外来種を含む31種が扱われ、在来種は28種とされました。
好む環境
多くは明るく湿った場所に生えますが、河原の低木から山地の樹木まで種ごとに環境が違います。

繁殖と一生

増え方
果実が開くと、綿毛のついた小さな種子が風で運ばれます。多くの種は枝からも発根しやすいです。

名前と分類

名前について
バッコヤナギ(Salix caprea)はSalix bakkoとも呼ばれてきました。 ヤナギ属は日常ではヤナギとも呼ばれます。
グループの名前
「ヤナギ」はヤナギ属より広いヤナギ科全体を指すこともあります。
含まれる種の数
2026年の集計では、世界でヤナギ属の475種が認められています。

文化と話題

文化と話題
  • ネコヤナギの銀白色の花穂は、早春の切り花にも利用されます。
ヤナギ属(Salix)— 見分け方・生息地・似た種 | Moeyo