マメナシは日本では東海地方の湿地やため池のまわりにだけ自生する、とても数の少ない野生のナシです。4月に白い花を咲かせ、直径1cmほどの小さな実をつけます。三重県では「イヌナシ」とも呼ばれます。
姿・形
- 育つ姿
- 高さ8〜10mほどになる落葉高木です。
- 花
- 直径2.5cmほどの白い花を咲かせ、栗の花にたとえられる香りがあります。
- 花の時期
- 4月
- 実
- 直径1cmほどの黄褐色の実で、熟すと黒くなって落ちることが多いです。渋みがあり、食用には向きません。
間違えやすい生き物
ヤマナシPyrus pyrifolia
ヤマナシの実は直径2〜3cmほどで、マメナシ(1cmほど)よりひとまわり大きいです。花もヤマナシのほうが直径2.5〜3cmとやや大きめです。
間違えやすい理由同じナシ属で、春に白い花を咲かせ、小さなナシ形の実をつけます。
すむ場所
- よく見られる場所
- 湿地
- ため池の周辺
- 分布
- 日本では三重県・愛知県など東海地方に分布します。海外では朝鮮半島、中国、台湾、ベトナム北部にも分布します。
- 好む環境
- 日当たりのよい湿地や、ため池のまわりに生えます。
- 花の時期
4月に咲きます
花 4月
繁殖と一生
- 増え方
- 自分の花粉ではほとんど実を結ばず、別の株の花粉が必要だと考えられています。
名前と分類
- 名前について
- 1908年に牧野富太郎が日本の新種 Pyrus dimorphophylla として発表しましたが、のちに中国のマメナシの変種とされ、現在は同じ種 Pyrus calleryana とみなされています。
保全状況
- IUCNレッドリスト
- LC低懸念絶滅のおそれは低いです
- 現状
- 環境省レッドリストで絶滅危惧IB類(EN)とされ、全国の個体数は460株ほどと推定されています。三重県桑名市の「多度のイヌナシ自生地」は2010年に国の天然記念物に指定されました。
文化と話題
- 文化と話題
- 1902年に三重県四日市市で発見されました。伊勢湾周辺の丘陵にだけ見られる「」の植物の一つです。
- 北アメリカでは庭木や街路樹として植えられたものが野生化し、問題になっています。
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