ケチョウセンアサガオは、全体が柔らかい毛におおわれ、夜に大きな白いラッパ形の花を開いて香りを放つナス科の植物で、全体に強い毒があります。メキシコ・中米とアメリカ南西部の原産です。日本で野生化して「ケチョウセンアサガオ」と呼ばれてきた株は、現在は近縁のアメリカチョウセンアサガオとして扱われることが多く、この種そのものが日本で野生化しているかははっきりしません。

姿・形

姿
高さ0.6~1.5 mほどの茂みになり、茎や葉に短く柔らかい毛が密生して灰緑色に見えます。
育つ姿
です。
花
白色でときに淡い紫を帯びたの花が、葉のわきに1個ずつつきます。長さは12~19 cmほどで、夜に開いて芳香を放ちます。の縁のとがった先は10個ほどです。
実
果実は直径約5 cmの球形でとげにおおわれ、下向きにつき、熟すと不規則に裂けて種子を散らします。

間違えやすい生き物

チョウセンアサガオDatura metel

チョウセンアサガオは全体にほとんど毛がありません。ケチョウセンアサガオは全体に軟毛が密生します。

間違えやすい理由白い大きな漏斗形の花ととげのある丸い実が似ています。

ヨウシュチョウセンアサガオDatura stramonium

ヨウシュチョウセンアサガオは花がずっと小さく、葉の縁にぎざぎざ(鋸歯)があり、実は上向きについて4つにきれいに割れます。ケチョウセンアサガオの葉の縁はなめらかです。

間違えやすい理由どちらも荒れ地に生え、ラッパ形の花ととげのある実をつけます。

アメリカチョウセンアサガオDatura wrightii

アメリカチョウセンアサガオは花の口が広く、縁のとがった先が5つで、薄紫を帯びることが多いです。ケチョウセンアサガオの花の縁のとがった先は10個ほどです。

間違えやすい理由どちらも毛の多い灰緑色の葉に、夜咲く大きな白い花をつけ、和名も入れ替わって使われてきました。

すむ場所

よく見られる場所
  • 荒れ地
  • 空き地
分布
アメリカ南西部からメキシコ・中米の原産で、アフリカ・アジア・オーストラリア・ヨーロッパに広がっています。日本で確実に野生化しているかは確かめられていません。
好む環境
日当たりのよい、土が掘り返された荒れ地を好みます。

注意すること

注意すること
全体が有毒で、スコポラミンなどを含みます。食べると瞳孔が大きく開き、高熱や脈が速くなる症状、現実と空想の区別がつかなくなる状態が数日続くことがあり、死亡することもあります。毒の強さは株によって大きく違います。

名前と分類

名前について
日本で「ケチョウセンアサガオ」「アメリカチョウセンアサガオ」と呼ばれてきた野生化株は、かつて Datura inoxia とされていましたが、現在は近縁のアメリカチョウセンアサガオ(Datura wrightii)とされ、ケチョウセンアサガオの名もこの種の和名として使われることが多くなっています。そのため和名と学名の対応が資料によって食い違います。2種は花冠の縁のとがった先の数(この種は10個ほど、アメリカチョウセンアサガオは5個)で見分けやすいです。

保全状況

IUCNレッドリスト
NE未評価まだ評価されていません

文化と話題

文化と話題
  • 学名の innoxia はラテン語で「無害」の意味ですが、実際は毒の強い植物です。1768年の記載のときにつづりを誤ったため、inoxia と書かれることもあります。

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ケチョウセンアサガオ(Datura innoxia)— 見分け方・生息地・似た種 | Moeyo