ゼニガタアザラシは、日本の沿岸で一年中暮らす唯一のアザラシで、北海道東部の襟裳岬や厚岸などの岩場にすんでいます。黒っぽい地に白い輪のような模様があり、それを穴あき銭に見立てて名付けられました。流氷の上ではなく岩場で子を産みます。
姿・形
- 姿
- 体色には明るい型と暗い型があり、日本のものはほとんどが暗い型で、黒地に白い輪状の斑紋があります。体長はメス120〜170cm、オス150〜200cmほどです。耳たぶはありません。
間違えやすい生き物
ゴマフアザラシPhoca largha
ゴマフアザラシは冬に流氷とともに北海道沿岸に来て、氷の上で白い産毛の赤ちゃんを産みます。ゼニガタアザラシは一年中岩場にいて、黒地に白い輪の模様が目立ちます。
間違えやすい理由同じ属の近縁種で、どちらも北海道で見られる斑点のあるアザラシです。
すむ場所
- よく見られる場所
- 岩礁
- 湾・河口
- 沿岸の浅い海
- 分布
- 北大西洋と北太平洋の沿岸に広く分布します。日本では北海道東部(襟裳岬、厚岸町の大黒島、歯舞群島など)に生息します。
- 好む環境
- 岸に近い海で暮らし、岩礁に上陸して休みます。
- 時期
日本の場合
繁殖 5〜6月
暮らし
- 食べ物
- 魚のほか、タコ・イカ・エビなどを食べます。
- 群れの暮らし
- 海では単独で行動しますが、岩場には群れで上陸します。
繁殖と一生
- 繁殖期
- 5〜6月
- 増え方
- 流氷の上で出産するゴマフアザラシなどと違い、岩場で出産します。赤ちゃんは白い産毛を母親のお腹の中で落とし、親と同じ銭形模様で生まれます。
- 成熟まで
- メスは4〜6歳で成熟します。
名前と分類
- 名前について
- 日本・千島列島のものは P. v. stejnegeri とされてきましたが、今は太平洋の亜種 P. v. richardii に含める見方もあります。別種 Phoca kurilensis とする説もあります。
保全状況
- IUCNレッドリスト
- LC低懸念絶滅のおそれは低いです
- 現状
- 日本では1970年代までに大きく数を減らし、環境省レッドリストで1998年に絶滅危惧IB類とされました。その後増えて2012年に絶滅危惧II類、2015年に準絶滅危惧へ引き下げられています。数が増えた襟裳岬周辺では、サケの定置網の被害やが問題になり、環境省が個体数の管理に乗り出しています。
文化と話題
- 文化と話題
- 1974年に天然記念物に指定するよう答申されましたが、漁業関係者との調整がつかず、指定されませんでした。
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