カマキリ科は、鎌のように畳んだ前脚を一気に伸ばして獲物を捕らえる昆虫です。日本ではオオカマキリ、チョウセンカマキリ、ハラビロカマキリなどが草地や林の縁で見られます。

このグループの生き物

ハラビロカマキリHierodula patellifera

腹部が幅広く、胸の前部は比較的短いです。の白い点も写真で見やすい手掛かりです。

チョウセンカマキリTenodera angustipennis

オオカマキリによく似ます。前脚の付け根の間が鮮やかな橙赤色で、の内側が淡色です。

オオカマキリTenodera sinensis

大型で、夏から秋に成虫が見られます。前脚の付け根の間は淡褐色で、後翅の内側は紫褐色です。

コカマキリStatilia maculata

オオカマキリ類より小さく細身です。前脚の内側の黒い模様と体の側面を一緒に撮ると役立ちます。

ウスバカマキリMantis religiosa

前脚の付け根内側にある黒い楕円形の模様が目立ち、白い中心が見える個体もいます。

姿・形

姿
緑色型と褐色型が多く、葉や枯れ草に紛れます。ハラビロカマキリのように腹部が幅広い種と、オオカマキリのように細長い種がいます。
見分けるポイント
頭は三角形に近くよく動き、胸の前部が長く伸びます。棘のあるを体の前で畳み、近づいた獲物をつかみます。

間違えやすい生き物

カマキリモドキ科Mantispidae

カマキリモドキ類も前脚で獲物を捕らえますが、ふつう小さく、4枚の翅に細かな網目状の脈があります。カマキリ科の成虫は硬めの前翅の下に幅広い後翅を畳みます。

間違えやすい理由三角形の頭と獲物を捕らえる前脚が似ています。

すむ場所

よく見られる場所
  • 草地
  • 林の縁
  • 低木・庭
分布
カマキリ科は世界に広く分布し、暖かい地域で特に多様です。日本では本州から九州に分布するハラビロカマキリをはじめ、複数の代表種が見られます。
好む環境
身を隠せる植物と獲物になる昆虫がいる草地、畑の縁、低木の上などで探せます。好む草丈や林の縁の環境は種によって異なります。

暮らし

食べ物
幼虫と成虫は生きた昆虫などの小動物を捕食します。特定の害虫だけを選ぶわけではなく、花を訪れる昆虫やほかのカマキリを捕らえることもあります。
活動
植物上で動きを抑えて待ち、獲物が届く範囲に入ると前脚を伸ばします。危険を感じると翅と前脚を広げてすることがあります。
冬越し
オオカマキリなど温帯の代表種はで冬を越します。時期や方法は種と地域によって異なります。

繁殖と一生

増え方
雌は泡状の分泌物の中に多数の卵を産み、固い卵鞘を作ります。幼虫は小さな成虫に似た姿で生まれ、さなぎにならず脱皮を重ねます。

名前と分類

グループの名前
カマキリ科はカマキリ目の中の一つの科です。日常の「カマキリ」はカマキリ目全体を指すこともあり、カマキリ科より広い範囲で使われます。

文化と話題

文化と話題
  • 「蟷螂の斧」という言葉があるように、カマキリは昔から身近な昆虫として知られています。
  • カマキリは俳句で秋を表す季語にもなっています。
カマキリ科(Mantidae)— 見分け方・生息地・似た種 | Moeyo