ヒメギフチョウは、ギフチョウによく似た春の蝶です。日本では北海道と本州中部以北の、涼しい山地を中心にすんでいて、成虫は年1回、早春にだけ現れます。ギフチョウとの分布の境目は「リュードルフィアライン」と呼ばれます。

姿・形

姿
黄白色と黒の縞模様の翅で、後翅には赤橙色の斑紋があります。開張は約50mmです。
季節による姿
成虫は年1回現れます。本州ではおおむね4月中旬〜5月中旬です。

間違えやすい生き物

ギフチョウLuehdorfia japonica

ヒメギフチョウは前翅のいちばん外側の黄白色の斑紋が他の斑紋と弧を描いて並び、後翅の外寄りの斑紋は黄白色で、は短くとがります。ギフチョウは一番上の斑紋が内側にずれ、後翅の外寄りの斑紋が橙色で、尾状突起が長く先が丸くなります。

間違えやすい理由同じ属で模様がとてもよく似ており、日本固有のギフチョウはヒメギフチョウより西にすみますが、境界付近では一緒に見られることもあります。

すむ場所

よく見られる場所
  • 広葉樹林
  • 山地
分布
国外ではシベリア東部・中国東北部から朝鮮半島まで分布します。国内では北海道と、東北・関東・中部の一部の県に分布し、岐阜県が西の端とされています。
好む環境
低地から亜高山の下の方までの広葉樹林で、早春に日当たりの良い場所を好みます。
見られる時期

日本の場合

活動 4〜5月

暮らし

食べ物
成虫はカタクリやスミレなどの花で吸蜜します。
冬越し
蛹で越冬し、春に羽化します。

繁殖と一生

幼虫
育った幼虫は地面に降り、落ち葉の下などで蛹になります。
幼虫の食草
幼虫はウスバサイシンの葉を食べます。

名前と分類

名前について
本州のものは inexpecta、北海道のものは亜種 yessoensis とされます。ギフチョウとの境界付近では、両種の雑種も見つかっています。

保全状況

IUCNレッドリスト
NE未評価まだ評価されていません
現状
環境省レッドリストで準絶滅危惧に載っています。森林の伐採などで林内が明るさを失いササが茂ると、食草が減って生息地が減ったと考えられています。群馬県では県の天然記念物に指定されています。

ほかの生き物も見てみる

出会った生き物を記録して、集めていこう

写真を残すと日付や場所と一緒に整理され、地域のアルバムを一種ずつ埋めていけます。

ヒメギフチョウ(Luehdorfia puziloi)— 見分け方・生息地・似た種 | Moeyo