ヒグマは日本では北海道だけに住む大きなクマで、いまの日本でいちばん大きな陸の哺乳類です。北海道のヒグマはエゾヒグマと呼ばれ、アイヌの人々は山の神「キムンカムイ」として敬ってきました。本州にも更新世後期までは住んでいたことが化石からわかっています。

姿・形

姿
毛の色はクリーム色から赤茶色、こげ茶色までさまざまです。肩が筋肉で盛り上がり、長い前足の爪で地面をよく掘ります。オスはメスよりずっと大きく、北海道では体重500kgを超えるオスの記録もあります。

間違えやすい生き物

ツキノワグマUrsus thibetanus

ツキノワグマは全身が黒く、胸に白い三日月形の模様があります。ヒグマは茶色っぽく、肩が盛り上がり、体もずっと大きいです。

間違えやすい理由日本に住むクマはこの2種だけです。

すむ場所

よく見られる場所
  • 森林
  • 山地
  • 川沿い・海岸
分布
ユーラシア北部から北アメリカまで北半球に広く分布します。日本では北海道だけに住んでいます。
好む環境
開けた場所がまじる森林を好み、海辺から高い山まで住みます。

暮らし

食べ物
雑食で、北海道ではフキやセリ科の草、ヤマブドウ、サルナシなど植物が中心です。知床半島の調査では、サケ・マスが栄養源に占める割合は平均5%ほどでした。シカの死体や昆虫、人の食べ物をあさることもあります。
活動
冬は穴にこもって冬眠し、心拍や呼吸がとても遅くなります。近年は人里や市街地への出没が増え、人身被害や農作物の被害が問題になっています。
群れの暮らし
繁殖期と子育てのとき以外は単独で暮らします。

繁殖と一生

繁殖期
初夏に交尾しますが、受精卵はしばらく子宮の中で育たず、冬眠のころにします。
一度に産む子の数
ふつう1〜3頭で、冬眠中の2月ごろ巣穴の中で生まれます。生まれたての子は350〜510gほどしかありません。
成熟まで
子は1年半から4年半ほど母グマと一緒に過ごします。
寿命
野生で約25年

名前と分類

名前について
漢字では「羆」と書きます。北海道のヒグマはエゾヒグマと呼ばれ、学名はU. a. yesoensisとされてきましたが、大陸東部のU. a. lasiotusと同じ亜種にまとめる分類もあります。

保全状況

IUCNレッドリスト
LC低懸念絶滅のおそれは低いです
現状
環境省レッドリストでは、石狩西部のエゾヒグマが「絶滅のおそれのある(LP)」に選ばれています。

文化と話題

文化と話題
  • アイヌの人々は秋にイオマンテ(熊送り)を行い、村で育てた子グマの魂を神の国へ送り返しました。人を傷つけたクマは悪い神(ウェンカムイ)とされました。
  • 苫前町で起きた三毛別羆事件では、体重340kgの1頭のヒグマに7人が殺され、3人が重傷を負いました。

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出会った生き物を記録して、集めていこう

写真を残すと日付や場所と一緒に整理され、地域のアルバムを一種ずつ埋めていけます。

ヒグマ(Ursus arctos)— 見分け方・生息地・似た種 | Moeyo