オヒョウは日本各地の山の谷沿いなどに生える、ニレの仲間の落葉高木です。葉の先が3つ以上に裂けるのが特徴です。アイヌの人々がこの木の樹皮の繊維で布「アットゥシ」を織ってきたことで知られます。

姿・形

育つ姿
高さ25mほどになる落葉高木です。樹皮は灰褐色で、縦に浅く裂けて長くはがれます。
葉
葉の形は一枚ごとに違い、多くは楕円形から広い倒卵形で、先が3〜9裂します。縁にはがあり、両面に短い毛が生えてざらつきます。
花
新しい葉が出る前に、花びらのない淡紅色の小さな花が束になって咲きます。
花の時期
4〜6月
実
長さ約2cmの平たいで、6月ごろ褐色に熟します。

間違えやすい生き物

ハルニレUlmus davidiana

ハルニレの葉は先が裂けずにとがります。オヒョウの葉は先が切れたように広く、3つ以上に裂けます。勢いの弱い枝には裂けない葉もつくので、何枚か見比べると確かです。

間違えやすい理由同じニレ属で、似た場所に生え、葉の重鋸歯やざらつきも似ています。

すむ場所

よく見られる場所
  • 山地の谷沿い
  • 湿った肥沃な土地
分布
日本では北海道・本州・四国・九州に分布し、本州以南では主に山地に生えます。東北地方や信州、木曽などに多いとされます。国外ではサハリン、朝鮮半島、中国北部にも分布します。
好む環境
水が豊かで洪水がなく、肥えた土地を好み、ハルニレと似た場所に生えます。
花の時期

4〜6月に咲きます

花 4〜6月 · 実 6月

保全状況

IUCNレッドリスト
LC低懸念絶滅のおそれは低いです

文化と話題

文化と話題
  • 和名は、樺太の白浦地方のアイヌ語で樹皮を「オピウ」と呼んだことに由来するとされます。別名にアツシノキ、ヤジナ、ヤハズレがあり、ヤハズレは葉の形を矢筈に見立てた名です。
  • 内側の樹皮の繊維は長くて丈夫で、アイヌの人々はこれで布や衣類「アットゥシ」を織りました。同じように使われるシナノキより上等で希少とされます。

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オヒョウ(Ulmus laciniata)— 見分け方・生息地・似た種 | Moeyo