ミヤマカラマツは、山地の湿った林縁や林床に生えるキンポウゲ科の多年草です。花びらはなく、白く先の太い雄しべが集まって、ふわっとした小さな花に見えます。和名は「深山に生えるカラマツソウの仲間」という意味です。

姿・形

育つ姿
茎は細くまっすぐ立ち、高さは10〜80cmほどです。
葉
根元の葉はふつう1枚で、2〜3回です。小葉には粗い鋸歯があり、裏は灰白色です。茎の葉にはがありません。
花
径8mmほどの白色または淡紅色の花が、茎の先に平たく広がるように集まって咲きます。萼片は早く落ち、上部が太い棍棒状の白い雄しべが目立ちます。
花の時期
5〜8月
実
長さ4〜5mmの扁平な三日月形のが、1つの花に2〜7個つきます。

間違えやすい生き物

カラマツソウThalictrum aquilegiifolium

カラマツソウは托葉が目立ち、葯は黄白色で、痩果が7〜15個と多く垂れ下がります。ミヤマカラマツは托葉がなく、葯は白色で、痩果は2〜7個と少なめです。

間違えやすい理由どちらも白い雄しべが集まった花を咲かせ、葉の形もよく似ています。

すむ場所

よく見られる場所
  • 山地の林縁
  • 湿った林床
  • 渓谷の湿った岩上
分布
南千島、北海道、本州、四国、九州に分布します。国外では朝鮮半島、中国東北部、ロシア沿海地方に見られます。
好む環境
温帯林の湿った林縁や林床、渓谷の岩の上に生え、ときに高山の草原にも出ます。
花の時期

5〜8月に咲きます

花 5〜8月

名前と分類

名前について
日本の植物目録ではThalictrum filamentosum var. tenerum(var. tenellumと書く資料もあります)として扱われることが多く、独立種Thalictrum tuberiferumとする分類もあります。この記述は主にこのミヤマカラマツ(変種)にもとづきます。
品種といろいろな姿
屋久島には、高さ5〜20cmと小さく丸い小葉をもつヤクシマカラマツ(var. yakusimense)が特産し、環境省の絶滅危惧II類です。

保全状況

IUCNレッドリスト
NE未評価まだ評価されていません
現状
環境省レッドリストには選ばれていませんが、九州や西日本の多くの県で絶滅危惧種に選ばれています。大分県では、生育地のが進んで衰えた場所があるとされています。

文化と話題

文化と話題
  • 1856年刊の飯沼慾斎『草木図説』に「ミヤマガラマツ」の名で載っており、古くからある名前です。

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ミヤマカラマツ(Thalictrum filamentosum)— 見分け方・生息地・似た種 | Moeyo