ゼニゴケは、家のまわりの日陰の湿った地面に平たく広がるコケで、庭では取り除きにくい雑草としても知られています。春には雌株が小さな傘のようなつくりを立てます。北海道から九州まで各地に見られ、植物の研究に欠かせない実験生物でもあります。

姿・形

姿
体は平たいで、長さ3〜10cmほどになり、二股に分かれながら広がります。先端にはハート形のくぼみがあります。
葉
表面は六角形の区画に分かれ、それぞれの中央に小さな穴(気室孔)があります。裏側には赤い鱗片と褐色のがあり、地面に張りつきます。

間違えやすい生き物

ミカヅキゼニゴケLunularia cruciata

の形で見分けます。ミカヅキゼニゴケは三日月形、ゼニゴケは丸いカップ形です。

間違えやすい理由同じような平たい葉状体で、広い意味で「ゼニゴケ」と呼ばれることもあるためです。

ジャゴケConocephalum

ジャゴケは表面にヘビのうろこのような、はっきりした大きな網目模様があり、杯状体をつけません。ゼニゴケは網目が細かく、丸い杯状体をよくつけます。

間違えやすい理由どちらも幅1〜2cmほどの平たい葉状体で、湿った日陰に生えるためです。ジャゴケは沢沿いなどに多く見られます。

すむ場所

よく見られる場所
  • 人家のまわり
  • 庭・畑
  • 溝
  • 建物の北側
分布
世界に広く分布し、日本では北海道から九州まで見られます。
好む環境
やや日陰で湿った土の上を好み、人の手が入った場所に多く生えます。
時期

日本の場合

繁殖 3〜4月

繁殖と一生

増え方
雌雄異株です。雌株は深く裂けた傘のようなを、雄株は円盤形のをつけます。生殖器官をつけるのは3〜4月ごろです。

育て方

増やし方
葉状体の表面に杯状体ができ、その中のが雨水で運ばれて、親と同じ新しい株になります。

名前と分類

名前について
ゼニゴケは3つの亜種に分けられます。世界中に広く見られるのは亜種ruderalisで、ほかに亜種polymorpha(ヤチゼニゴケ)などがあります。また、葉状体のコケを広くまとめて「ゼニゴケ」と呼ぶこともあります。

保全状況

IUCNレッドリスト
NE未評価まだ評価されていません
脅威
地面にぴったり平たく広がり、無性芽でどんどん増えて取り除きにくいため、庭では見た目が悪いと嫌われます。

文化と話題

文化と話題
  • 表面の網目と小さな穴の並びが、穴あき銭を並べたように見えることから「銭苔」の名が付いたとされます。
  • 苔類の代表として教科書に載り、コケ植物の中で最もよく研究されています。2017年には京都大学などを中心とする国内外の研究機関が全ゲノムを解読しました。

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出会った生き物を記録して、集めていこう

写真を残すと日付や場所と一緒に整理され、地域のアルバムを一種ずつ埋めていけます。

ゼニゴケ(Marchantia polymorpha)— 見分け方・生息地・似た種 | Moeyo