コムラサキは、オスのはねが光の当たり方で紫色に輝くタテハチョウの仲間です。北海道南部から九州まで広く分布し、幼虫は川辺のヤナギ類の葉を食べて育ちます。地域によっては、はねの地色が黒っぽい「黒色型」も見られます。
姿・形
- 姿
- オスのはねの表は、角度によって紫色に光ります。地色がオレンジ色っぽい「褐色型」と、淡い斑紋が少なく黒っぽい「黒色型」があり、黒色型のほうが紫色がより鮮やかに見えます。
- 季節による姿
- 黒色型は静岡県、愛知県、能登半島、九州南部などで局地的に見られます。
間違えやすい生き物
タイリクコムラサキApatura ilia
後ばねの中ほどを横切る帯の外側のふちを見ます。コムラサキでは帯の中ほどが階段状に張り出しますが、タイリクコムラサキにはこの張り出しがありません。
間違えやすい理由大陸に分布する近縁種で、模様も光沢もよく似ています。日本からは知られていません。
すむ場所
- よく見られる場所
- 川辺のヤナギ林
- 林・林縁
- 分布
- 日本では北海道南部から九州まで広く分布します。国外ではロシア極東、中国北東部、朝鮮半島などにいて、ヨーロッパ東部まで飛び飛びに分布します。
- 好む環境
- 幼虫が川沿いのヤナギ類を食べるため、水辺の環境と結びついています。
- 見られる時期
日本の場合
活動 5〜9月
暮らし
- 食べ物
- 成虫は花にはあまり来ず、樹液や熟した果実に集まります。オスは湿った地面や動物の死体、糞にも来ます。
- 活動
- 暖かい地域では5月ごろから現れ、秋までに年1~2回発生します。寒い地域では年1回で、7月ごろに見られます。午後から夕方にかけて、日の当たる梢の上を素早く飛びます。
- 冬越し
- 幼虫で冬を越します。晩秋から春まで、の樹皮の割れ目に体を押し付けるようにしてじっとしています。
繁殖と一生
- 幼虫の食草
- 主にヤナギ類で、ポプラ類の記録もあります。
名前と分類
- 名前について
- 日本のコムラサキは Apatura metis substituta とされます。古い文献では Apatura ilia の名で呼ばれることが多く、タイリクコムラサキの亜種や型として扱われていました。和名の「小紫」は、オスのはねの紫色の輝きにちなみます。
保全状況
- IUCNレッドリスト
- NE未評価まだ評価されていません
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