ザゼンソウは、早春の湿地でが自ら発熱し、まわりの雪を解かして咲くサトイモ科の多年草です。暗い紫色のに包まれた花序が、僧が座禅を組む姿に見えることから名づけられました。ダルマソウとも呼ばれます。

姿・形

葉
花のあとに、丸い心形の大きな葉が根元から出ます。長さ・幅とも30〜40cmほどです。
花
舟形の厚い仏炎苞はふつう暗紫色〜黒紫色で、まれに緑色のものもあります。中にある楕円形の花序に小さな花が密につき、腐った肉のようなにおいがします。花序は外気が氷点下でも20℃前後を保ち、その温度がおよそ1時間の周期で上下していることが野外での研究で確かめられています。
花の時期
地域により1月下旬〜5月上旬です。本州北部では2月下旬〜5月上旬、ときに雪の残る中で咲きます。
実
小さな実が球状に集まってつき、花の年の夏に熟します。

間違えやすい生き物

ヒメザゼンソウSymplocarpus nipponicus

ヒメザゼンソウは夏(7月ごろ)に花を咲かせ、葉は長卵形で10〜20cmほどです。ザゼンソウは早春、葉より先に花を咲かせ、葉は丸くて大きくなります。

間違えやすい理由仏炎苞と花序の形がよく似ていて、同じような湿った場所に生えます。

ミズバショウLysichiton camtschatcensis

ミズバショウの仏炎苞は純白です。ザゼンソウの仏炎苞は暗い紫色で、低く地面に座るように咲きます。

間違えやすい理由同じサトイモ科で、春の湿地に咲き、花の後に大きな葉を出します。

すむ場所

よく見られる場所
  • 山地の湿地
  • 湿った林
分布
日本では北海道と本州(主に日本海側)に分布し、滋賀県高島市が南限です。国外では朝鮮半島、中国東北部、ロシア極東に分布します。
花の時期

2〜5月に咲きます

花 2〜5月

繁殖と一生

増え方
一つ一つの花は雌しべが先に熟し、自分の花粉では実を結びにくいため、虫に他の株の花粉を運んでもらう必要があります。花の時期に虫が少ないため、実のつく割合は低いです。
種の広がり方
種子は野ネズミに食べられることが多いですが、ネズミが蓄えるために運んだものの一部が芽を出して広がります。

注意すること

注意すること
植物全体に毒があります。

名前と分類

名前について
本州中部の鍋倉山に生えるナベクラザゼンソウ(Symplocarpus nabekuraensis)は別種とされますが、ザゼンソウにとても近く、その下位の分類群とみなす見方もあります。
品種といろいろな姿
葉に斑が入るフイリザゼンソウ(f. variegatus)や、仏炎苞が緑色〜黄緑がかった白色のアオザゼンソウがあります。

保全状況

IUCNレッドリスト
NE未評価まだ評価されていません
現状
環境省のレッドリストには載っていませんが、いくつかの都道府県のレッドリストに選ばれています。

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出会った生き物を記録して、集めていこう

写真を残すと日付や場所と一緒に整理され、地域のアルバムを一種ずつ埋めていけます。

ザゼンソウ(Symplocarpus renifolius)— 見分け方・生息地・似た種 | Moeyo