コウヤマキは日本だけに自生する常緑針葉樹で、コウヤマキ科に1種だけ残った「生きている化石」です。名前は高野山に由来し、高野山では今も枝が仏花として使われています。林学者の本多静六が「世界三大庭園樹」のひとつに挙げた木としても知られます。

姿・形

姿
高さは20〜30mほどで、大きなものは40mを超えますが、成長はとてもゆっくりです。赤褐色の樹皮が縦に細長くはがれます。
葉
枝先に、長さ6〜14cmほどの平たくつやのある葉が傘の骨のようにします。
花の時期
3〜4月
実
球果は長さ6〜12cmほどの楕円形で、花が咲いた翌年の10〜11月ごろに熟します。

間違えやすい生き物

イヌマキPodocarpus macrophyllus

イヌマキの葉は中央脈が盛り上がった幅広い葉で、枝にらせん状につきます。コウヤマキは枝先に葉が輪生します。イヌマキは種子の下の花托が赤く熟します。

間違えやすい理由葉の見た目が似ていて、どちらも「マキ」「ホンマキ」と呼ばれることがあり、名前が混乱しやすいです。

すむ場所

よく見られる場所
  • 山地の谷の岩場
  • 庭園・公園
分布
福島県北西部と中部地方より西の本州、四国、宮崎県までの九州に点々と自生します。中部・近畿・四国地方に多く見られます。
好む環境
涼しく湿った岩の多い谷や斜面の、針葉樹と広葉樹がまじる森に生えます。
花の時期

3〜4月に咲きます

花 3〜4月 · 実 10〜11月

保全状況

IUCNレッドリスト
NT準絶滅危惧近い将来、危機に近づくおそれがあります
現状
伐採や人工林への転換で自生地が分断され、本州の多くは小さな群落です。国のレッドリストには載っていませんが、山口県など一部の県では地域のレッドリストに載っています。

文化と話題

文化と話題
  • 花木の栽培が禁じられた高野山では、コウヤマキが仏花として大切にされてきました。寺院の建築材をまかなう「高野六木」のひとつでもあります。
  • 水に強い材は風呂桶や桶、舟に使われてきました。古墳時代前期の木棺にも多く使われています。
  • 木曽五木のひとつで、悠仁親王のお印でもあります。

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出会った生き物を記録して、集めていこう

写真を残すと日付や場所と一緒に整理され、地域のアルバムを一種ずつ埋めていけます。

コウヤマキ(Sciadopitys verticillata)— 見分け方・生息地・似た種 | Moeyo