ナツメは秋に赤褐色の実をつけるクロウメモドキ科の木で、夏になってようやく芽吹くことが名前の由来とされています。日本には奈良時代より前に伝わり、6世紀後半の遺跡からも実の核が見つかっています。抹茶を入れる茶道具の「棗」は、この実に形が似ていることから名づけられました。

姿・形

姿
枝の節ごとに2本ずつとげがありますが、とげのない品種もあります。
育つ姿
落葉性ので、高さは5〜10mほどになります。
葉
卵形の葉は落葉樹にしては珍しく強い光沢があり、付け根から出る3本の葉脈がはっきりしています。芽吹きは遅めです。
花
6月ごろ、葉の付け根に淡い黄緑色の小さな花が集まって咲きます。目立ちませんが、香りがあります。
実
長さ2~4cmほどの楕円形の実で、熟すと暗い赤褐色になり、乾くとしわが寄ります。中に硬い核が1つあります。

間違えやすい生き物

ハマナツメPaliurus ramosissimus

実で見分けられます。ナツメの実は果肉の多い食べられる実ですが、ハマナツメの実は乾いていて縁が翼のように広がり、食べられません。

間違えやすい理由同じクロウメモドキ科で、枝にとげがあり、葉の付け根から出る3本の葉脈が目立つ点が共通しています。

すむ場所

よく見られる場所
  • 庭
  • 公園
  • 街路
分布
中国などで古くから栽培されてきた木で、日本では公園や街路、庭に植えられています。
好む環境
日当たりと水はけのよい場所を好み、土質はあまり選びません。
花の時期

6月に咲きます

花 6月

育て方

増やし方
種子の発芽率がとても高く、親木のまわりに芽生えがよく見られます。種子まきや株分けで増やせます。

名前と分類

名前について
以前は Ziziphus zizyphus という学名も使われましたが、現在は Ziziphus jujuba が正しい学名とされています。とげの多い野生的なサネブトナツメは、ナツメの亜種として区別されています。日本の資料では、植えられているナツメを var. inermis、サネブトナツメを変種 var. spinosa とすることもあります。

保全状況

IUCNレッドリスト
LC低懸念絶滅のおそれは低いです

文化と話題

文化と話題
  • 乾燥させた実は「大棗(たいそう)」として葛根湯などの漢方薬に使われます。サネブトナツメの種子は「酸棗仁(さんそうにん)」と呼ばれる生薬になります。
  • 硬くて使うほど色つやが増す材は、家具や工芸品に使われてきました。

ほかの生き物も見てみる

出会った生き物を記録して、集めていこう

写真を残すと日付や場所と一緒に整理され、地域のアルバムを一種ずつ埋めていけます。

ナツメ(Ziziphus jujuba)— 見分け方・生息地・似た種 | Moeyo