アブラツノザメは北日本の海でなじみ深い小型のサメで、煮付けやの原料にもなります。灰褐色の体に白い小さな点があり、2つの背びれの前に毒のある棘を1本ずつ持ちます。アブラザメとも呼ばれます。

姿・形

姿
細長い体で、頭は上下に平たいです。体は灰褐色で背中側に小さな白い点があり、腹は白いです。2つの背びれの前に強い棘があり、しりびれはありません。最大で全長約1.5mになります。

間違えやすい生き物

トガリツノザメSqualus japonicus

体側に白い点がなく、背中は赤みを帯びた灰色です。アブラツノザメは背中側に小さな白い点があります。

間違えやすい理由同じツノザメ属で、背びれの棘や細長い体つきが似ています。

すむ場所

よく見られる場所
  • 大陸棚
  • 海底近く
分布
北太平洋の温帯から寒帯の海に広く分布します。日本では太平洋側は銚子以北、日本海側は山陰以北に見られます。
好む環境
の海底近くで暮らし、7~15℃ほどの冷たい海を好みます。冷たい海では浅いところにもいます。
移動
春に日本海や東北から北へ移動し、秋には千島列島やサハリンまで達する長い回遊をします。アメリカのワシントン州沿岸から東北地方沿岸まで、7年で7,200kmを移動した記録もあります。
時期

日本の場合

繁殖 1〜5月

暮らし

食べ物
魚、エビ・カニ、イカ・タコなどを食べます。

繁殖と一生

増え方
卵が母親の体内でかえり、子どもを産みます。1〜5月ごろ、全長20〜25cmほどの子を10尾ほど産みます。出産場は日本海側では青森以南、太平洋側では宮城から茨城の沖合です。
妊娠期間
2年近くかかります。
成熟まで
雄は全長約75cm、雌は1m弱で成熟します。

注意すること

注意すること
背びれの棘に弱い毒があります。釣ったときは棘に刺されないよう注意が必要です。

名前と分類

名前について
以前は世界中に分布するSqualus acanthiasの一部とされていましたが、2010年に北太平洋の群れが別種Squalus suckleyiとされました。古い資料ではS. acanthiasと書かれていることがあります。

保全状況

IUCNレッドリスト
LC低懸念絶滅のおそれは低いです
脅威
1940年代にビタミンAをとるために日本で大量にとられました。漁獲量は1952年に約5万トンでピークを迎え、近年は3000~4000トンほどです。

文化と話題

文化と話題
  • 津軽地方の郷土料理「すくめ」は、このサメの頭の身と軟骨で作ります。
  • 主な漁場は津軽海峡の周辺で、水揚げの大半は北海道・青森県・宮城県です。底びき網やはえ縄でとられます。

ほかの生き物も見てみる

出会った生き物を記録して、集めていこう

写真を残すと日付や場所と一緒に整理され、地域のアルバムを一種ずつ埋めていけます。

アブラツノザメ(Squalus suckleyi)— 見分け方・生息地・似た種 | Moeyo