ヤマカガシは、水辺で見かける日本の身近なヘビですが、二種類の毒を持つ毒ヘビです。上あごの奥にある毒牙の毒は出血を起こし、首のにはエサのヒキガエルから取りこんだ毒をためています。

姿・形

姿
全長60~120cmです。関東の個体は体の側面に赤と黒の模様が交互に並び、首に黄色い模様があります。関西の個体は模様がはっきりしません。近畿西部や中国地方には青っぽい個体もいます。黒い個体は別のヘビに似ますが、多くはあごが黄色です。

間違えやすい生き物

シマヘビElaphe quadrivirgata

シマヘビの成体は淡い黄色から茶色の体に黒い縦じまが4本あります。ヤマカガシは側面に赤と黒の模様があり、首が黄色です。

間違えやすい理由どちらも水辺で見かける、同じくらいの大きさのヘビです。

ヒバカリHebius vibakari

ヒバカリは全長40~65cmと小さく、体の側面に赤い模様がありません。首のあたりの模様は白から淡い黄色で、ヤマカガシの鮮やかな黄色とは違います。ヒバカリは無毒とされるヘビです。

間違えやすい理由同じように水辺にすみ、首に目立つ模様があります。

ニホンマムシGloydius blomhoffii

マムシは全長45~60cmと短く太めで、頭が三角形、体に銭形の模様があります。

間違えやすい理由どちらも水辺近くの草地にいる毒ヘビです。

水辺で見かけるヘビの見分け方
全長目立つ模様毒
ヤマカガシ60~120cm側面に赤と黒、首が黄色あり
シマヘビ80~200cm黄色~茶色に黒い縦じま4本なし
ヒバカリ40~65cm首に白~淡黄色の模様無毒とされる
ニホンマムシ45~60cm銭形模様、三角の頭あり

すむ場所

よく見られる場所
  • 水辺
  • 田んぼ
分布
本州、四国、九州のほか、佐渡、隠岐、壱岐、五島、屋久島、種子島などに分布します。対馬、伊豆諸島、トカラ列島より南の南西諸島、小笠原諸島、北海道にはいません。台湾のものもこの種に含めることが多いです。
好む環境
カエルの多い水辺を好み、泳ぎも得意です。水田の多い里山に多く、都市部では少なくなります。
時期

日本の場合

繁殖 7月

暮らし

食べ物
おもにカエルを食べます。サンショウウオ、トカゲ、ドジョウなども食べ、ヒキガエルも食べます。
活動
気温が低いときに襲われると、首や体を平たくして動かずに身を守ろうとします。暖かいときは逃げることが多いです。

繁殖と一生

繁殖期
秋に交尾し、翌年の7月ごろに産卵します。
卵の数
卵2~43個

注意すること

注意すること
以前は毒のないヘビとされていましたが、1970年代に毒ヘビと報告され、死亡例も知られています。上あごの奥の毒牙は短く、一瞬かまれただけでは毒が入らないこともありますが、深くかまれると出血が止まりにくくなり、重い場合は脳出血や急性腎不全を起こすことがあります。首の毒腺を押すと毒が飛び出し、目に入ると角膜を傷つけることがあります。

名前と分類

名前について
朝鮮半島や中国大陸のものは、以前は(R. t. lateralis)とされていましたが、遺伝的に大きく違うことから、最近は別種 Rhabdophis lateralis とする見方が多くなっています。

保全状況

IUCNレッドリスト
LC低懸念絶滅のおそれは低いです
現状
20世紀の終わりごろから、水田が減ったりカエルが少なくなったりして、数が減っているとみられています。

文化と話題

文化と話題
  • 「カガシ」は古い言葉でヘビのことで、ヤマカガシは「山のヘビ」という意味とされます。
  • 動物愛護管理法のに指定されていて、2020年6月からペットとして飼うことが禁止されています。

ほかの生き物も見てみる

出会った生き物を記録して、集めていこう

写真を残すと日付や場所と一緒に整理され、地域のアルバムを一種ずつ埋めていけます。

ヤマカガシ(Rhabdophis tigrinus)— 見分け方・生息地・似た種 | Moeyo