ツチイナゴは、日本では珍しく成虫で冬を越すバッタです。そのため、ほかのバッタがいなくなる晩秋から春先にも姿を見ることができます。目の下にある黒い線が、涙を流した跡のように見えるのが目印です。

姿・形

姿
成虫の体長はオスが約4〜5cm、メスが約5〜6cmです。全身が褐色から黄褐色で細かい毛が生え、頭から背中の中央に黄白色の線が通ります。の下と胸の側面に黒い縦じまがあります。

間違えやすい生き物

トノサマバッタLocusta migratoria

ツチイナゴは全身が褐色で細かい毛が生え、目の下に黒い線があります。冬から春先に見かける大きなバッタなら、ツチイナゴの可能性が高いです。

間違えやすい理由体の形や大きさがよく似ています。

クルマバッタGastrimargus marmoratus

ツチイナゴは全身が褐色で細かい毛が生え、目の下に黒い線があります。夏に成虫になるほかのバッタと違い、ツチイナゴは夏にはまだ幼虫です。

間違えやすい理由体の形や大きさがよく似ています。

タイワンツチイナゴPatanga succincta

タイワンツチイナゴのほうが大きく(大きなメスは約8cm)、体の毛が少ないです。南西諸島以南に分布します。

間違えやすい理由同じ属の近い仲間で、見た目がよく似ています。

すむ場所

よく見られる場所
  • 草丈の高い草原
  • クズの茂み
  • 林のふち
分布
本州(関東以南)、四国、九州、南西諸島に分布します。国外では朝鮮半島、中国、台湾、東南アジアからインドまで広く分布します。
好む環境
クズやカナムグラなどが茂る林のふち()や、草丈の高い草原に多くいます。
時期

日本の場合

繁殖 3〜8月

暮らし

食べ物
植物を食べます。茨城県の調査では、幼虫はおもにクズ、チガヤ、ススキの上で見つかりました。
活動
成虫は10月ごろから現れ、冬を越して翌年の6月ごろまで見られます。ほかの多くのバッタとは、成虫の時期が半年ほどずれています。
冬越し
成虫のまま、日当たりのよい枯れ草の下などで冬を越し、暖かい日には動いて少し食べます。一日じゅう凍るような場所では、春まで生き残れないことが多いです。

繁殖と一生

増え方
年1回発生します。茨城県つくば市の調査では、交尾は3月中旬から始まり、メスは4月下旬から8月上旬(とくに6月)に、土の中に卵のかたまりを産みました。
幼虫
幼虫は鮮やかな黄緑色で、成虫になると茶褐色になります。混み合った環境で育つと黒っぽくなります。

保全状況

IUCNレッドリスト
NE未評価まだ評価されていません

ほかの生き物も見てみる

出会った生き物を記録して、集めていこう

写真を残すと日付や場所と一緒に整理され、地域のアルバムを一種ずつ埋めていけます。

ツチイナゴ(Patanga japonica)— 見分け方・生息地・似た種 | Moeyo