ササクレヒトヨタケは、成熟するとが黒くなり、一晩ほどで傘ごと黒いインクのように溶けてしまうキノコです。春から晩秋に、人里近くの草地や庭、畑、道端に生えます。傘が開く前の白い幼菌は食べられ、「コプリーヌ」の名で栽培品も出回っています。

姿・形

姿
全体が白く、傘ははじめ円筒形で、のちに釣鐘形になりますが平らには開きません。表面に淡褐色のささくれた鱗片が散らばります。柄は中空で長く、動かせる小さなリング状のがあります。
季節による姿
胞子が熟すと傘の縁から溶け始め、最後は柄だけが残ります。腐るのではなく、自分の酵素で溶ける「自己消化」です。

間違えやすい生き物

ヒトヨタケCoprinopsis atramentaria

ヒトヨタケの傘は灰色~灰褐色で、本種のようなささくれがなく、柄にツバもありません。

間違えやすい理由同じように黒く溶けますが、コプリンという成分を含み、お酒と一緒に食べると中毒を起こすことがあります。

マグソヒトヨタケCoprinus sterquilinus

主に馬の糞の上に生え、本種よりやや小さく、鱗片が細かくて取れやすいです。確実な区別は顕微鏡で見る胞子の大きさ(ずっと大きい)によります。

すむ場所

よく見られる場所
  • 草地
  • 庭園
  • 畑
  • 道端
分布
極地を除くほぼ世界中に分布し、日本でも各地にふつうに見られます。
好む環境
有機物の多い地面に束になったり群れたりして生え、馬や牛の糞の上に出ることもあります。
時期

日本の場合

実 4〜11月

繁殖と一生

増え方
ヒダが黒く熟して胞子ができ、傘が溶けながら胞子を放ちます。

注意すること

注意すること
食べられるのは傘が開く前の白い幼菌だけで、ヒダが黒くなったものは向きません。採ってから時間がたつと臭いが出るので、早めに調理します。

名前と分類

名前について
以前はヒトヨタケ科に入れられていましたが、DNA解析の結果、ハラタケ科に移されました。

保全状況

IUCNレッドリスト
LC低懸念絶滅のおそれは低いです

文化と話題

文化と話題
  • 和名は、傘のささくれた鱗片と、一晩で溶けるはかなさ(一夜茸)に由来します。
  • 松本零士の漫画『男おいどん』に出てくるキノコ「サルマタケ」のモデルとされています。

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出会った生き物を記録して、集めていこう

写真を残すと日付や場所と一緒に整理され、地域のアルバムを一種ずつ埋めていけます。

ササクレヒトヨタケ(Coprinus comatus)— 見分け方・生息地・似た種 | Moeyo