ホソウミニナは、南西諸島を除く日本各地の干潟や岩礁のに群れてすむ、細長い巻貝です。ウミニナに似て殻が細いことが名前の由来です。卵から直接稚貝が出てくるため、地域ごとに遺伝的な違いがあります。
姿・形
- 姿
- 殻高25〜35mm、殻径10mmほどの細い塔形で、殻は厚くて硬いです。色は灰色から黒褐色で、縫合に沿って白い帯が入る個体が多く、殻の表面はレンガを積んだような細かい模様です。殻口は小さく丸く、濃い褐色のふたがあります。
間違えやすい生き物
すむ場所
- よく見られる場所
- 干潟
- 河口
- 転石海岸
- 岩礁
- 分布
- 南西諸島を除く北海道から九州に分布します。国外ではロシア沿海州・樺太、朝鮮半島、中国にいて、北米太平洋岸にも外来種として定着しています。
- 好む環境
- 潮間帯下部の乾きにくい場所に多くいます。河口干潟のほか転石や岩礁にもいますが、すぐ乾く単純な砂浜や磯にはいません。カキ礁の周りではウミニナと混じることがあり、ホソウミニナのほうが低い位置に多いとされます。
暮らし
- 食べ物
- 干潮時に地表をはい回り、主にを食べます。打ち上げられた海藻や死んだ魚に群がることもあります。
繁殖と一生
- 増え方
- 浮遊幼生の時期がないで、卵から直接小さな貝が出てきます。
- 寿命
- すむ場所によって成長や寿命に差があり、カナダの調査では6〜10年と推定されています。
名前と分類
- 名前について
- Batillaria cumingii という学名で呼ばれることもあります。この名を同じ種とみなす研究が多い一方、別種として扱う目録もあります。
保全状況
- IUCNレッドリスト
- NE未評価まだ評価されていません
- 現状
- 東京湾では他のウミニナ類が減る中で比較的よく残っており、直達発生がその一因という説があります。北米では侵略的外来種として駆除の対象になっています。
文化と話題
- 文化と話題
- ほかのウミニナ類と同じく塩ゆでにして食べられます。「ゴエンミナ」という地方名は、五円玉の穴で殻の先を折って食べたことに由来するとされます。
- 種小名 attramentaria は「インク壺」の意味で、殻口の内側が黒いことによると考えられています。
- 北米へは、20世紀前半に宮城県産のマガキの種ガキに付いて運ばれたとされています。
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