コタニワタリは常緑のシダで、シダには珍しく切れ込みのない細長い葉を一枚ずつつけます。日本では北海道から九州の山地の湿った林内に生え、日本海側に比較的多く見られます。名前は、よく似た大型のオオタニワタリより小さいことに由来するとされます。
姿・形
- 育つ姿
- 常緑性のシダです。
- 葉
- 葉は切れ込みのないで、長さ12~50 cm、幅3~6 cmです。基部は心形で、質はやや多肉質です。葉柄は褐色から暗褐色です。
間違えやすい生き物
すむ場所
- よく見られる場所
- 山地の林内
- 湿った谷
- 分布
- 北海道・本州・四国・九州に分布します。本州中部より西の太平洋側では少なく、日本海側に比較的多く見られます。国外では朝鮮半島や中国、ヨーロッパ、北アメリカ東部など、北半球の温帯に広く分布します。
- 好む環境
- 温帯の山地で、樹林内の湿った場所に生えます。
繁殖と一生
- 増え方
- 葉の裏には線形のが中肋に対してほぼ直角に並びます。1本に見えますが、実は向かい合う2本が合わさったものです。
名前と分類
- 名前について
- 胞子嚢群のつき方が独特なため、かつてはコタニワタリ属(Phyllitis)として独立させる見方もありました。ヨーロッパのものとほかの地域のものとでは染色体の数が違い、東アジアのものは japonicum として扱われます。
保全状況
- IUCNレッドリスト
- LC低懸念絶滅のおそれは低いです
- 現状
- 環境省のレッドリストには載っていませんが、太平洋側を中心に17の都府県のレッドリストに挙げられています。おもな危険要因は生育環境の破壊とされます。
文化と話題
- 文化と話題
- 欧米では古くから観賞用に栽培され、園芸品種もありますが、日本ではあまり栽培されません。
- 学名の scolopendrium はギリシャ語の「ムカデ」に由来し、並んだ胞子嚢群をムカデの脚に見立てたものです。
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