オタネニンジンは、高麗人参・朝鮮人参とも呼ばれるウコギ科ので、人の形に似た根が古くから薬として使われてきました。「御種」の名は、江戸幕府が種を諸藩に配ったことに由来するとされます。日本では野生にはなく、長野・福島・島根などで栽培されています。
姿・形
- 姿
- 高さ50〜60cmほどになり、まっすぐな茎が1本立ちます。根は二股に分かれることが多く、人の体の形に例えられます。
- 葉
- 茎の先に、5枚の小葉からなる手のひら形の複葉が輪のように付きます。小葉は卵形〜楕円形で、縁にぎざぎざがあります。
- 花
- 白っぽい淡緑色の小さな花が、茎の先に傘のように丸く集まって咲きます。
- 実
- 熟すと赤くなる実を付けます。この実は「ジンセンベリー」と呼ばれ、食品や化粧品にも使われます。
間違えやすい生き物
トチバニンジンPanax japonicus
地上の姿はよく似ていて、写真では見分けにくいです。トチバニンジンは根茎が竹の節のように横に伸び、日本の山林に自生します。野山で見かけるものはトチバニンジンと考えられます。
間違えやすい理由同じ属で、手のひら形の葉・丸い花の集まり・赤い実がそっくりです。
すむ場所
- よく見られる場所
- 山地の林の中
- 栽培畑(日よけの下)
- 分布
- 朝鮮半島、中国東北部、ロシア沿海地方に自生します。日本では会津(福島県)、長野県東部、島根県の大根島などで栽培されてきました。
- 好む環境
- 日陰を好み、日よけをした畑で育てます。
育て方
- 増やし方
- 種から育て、良い根を得るには5〜6年かかります。
- 毒性
- ワルファリンなどの薬と影響し合うことがあり、妊娠・授乳中や子どもには安全とはいえません。
保全状況
- IUCNレッドリスト
- NE未評価まだ評価されていません
- 現状
- ロシアの野生個体群はワシントン条約(CITES)の附属書IIに掲載されています。
文化と話題
- 文化と話題
- 江戸時代、8代将軍徳川吉宗が対馬藩を通じて朝鮮から種と苗を取り寄せ、栽培に成功しました。遅くとも1729年(享保14年)には成功していたとされます。
- 江戸時代に野菜のニンジンが広まって同じ「人参」の名で呼ばれるようになったため、区別して朝鮮人参と呼ぶようになりました。
- 皮をむいて干した白参、蒸して干した紅参などに加工され、人参湯・補中益気湯などの漢方薬にも使われます。
ほかの生き物も見てみる
出会った生き物を記録して、集めていこう
写真を残すと日付や場所と一緒に整理され、地域のアルバムを一種ずつ埋めていけます。





